50代の社会的価値~おかん老いの怖さの原因を考える

50代ポジティブライフ

こんにちは!おかんです。
同じ年代の方、いろんなことをすっかり忘れてるってことありませんか?
私は小さい頃から本を読むのが好きです。
読書家というより娯楽として本を読んでるのでミステリーやエッセイが中心ですが、
たまには人生について考えるような小説も読みます。

先日たくさんたまった本を整理していた時、手に取った本の内容を全然覚えていないことに気付きました。上下巻もある肉厚の文庫本なのに…時間をかけて読んだだろうに…。

処分する前に読み直すべきだな!
何度も楽しめてラッキー!
とポジティブに考えることにして(*^^)v

50代を取り巻く社会と価値

その中の一冊に『魂萌え!』(桐野夏生著)がありました。
この本を手にしたのは10数年以上前、実母がドラマ化されたものを観て原作を読みたいと購入したのを機会に私も読んだのでした。
当時の私にはあまり響かない内容だったのを覚えています。

主人公の女性は59歳、定年退職して間のない夫が急死したことで様々な問題が浮き彫りになってきます。
私は、夫に裏切りがあったとしても急死からあまり月日も経たないうちに男性と関係をもってしまうことを納得できなかったし
好き勝手を言う主人公の子供たちのことも特別わがままで薄情な人たちだと感じていました。

今回、読み返してみると我が家の本棚で眠っているうちに
私はこの本の主人公とあまり変わらない年齢になっていました。
同じように子供たちも独立し、親が必要なくなりこっちにしたら薄情に思えることもわかりました。
 家族のために夕食を作るという毎日繰り返してきた
 ささやかだけど大切な仕事は自分にはもうないのだ。

こんな言葉が心に響きます。

自分はまだまだ未熟だと思っているのに世間ではおばあちゃん扱い。
頑張って懸命に生きてきたのに世間知らずと子供たちに軽んじられる。
まだまだ元気だし自立して働きたいと思ってもよっぽど特別な能力や資格がなければ正社員なんて無理。
ひとりになった60歳間近の女性にとって社会は厳しく、八方ふさがりなんだなぁと胸が苦しくなりました。

老いることがなぜ怖いのか

若さの価値は、若い頃よりも年を取ってからの方が実感します。
良く働くおばちゃんよりも座ってるだけの娘さんの方が・・・と卑屈ではなく思います。
それが生物というものですよね。

健康や美容に気を配っても年齢は年齢、
仕事を探しても履歴書をみれば実際に会う前にはねられるのかもしれない。

社会で受け入れられない。
子供たちには自分の生活がある。

 歳を取るのが怖いのは孤独が怖いからだ。

この一文にドキリとしました。
髪に白いものがちらほら、肌の色つやがなくなり、
身体にも痛いところや悪いところが出てくる。
こんなことは辛いことですが、一番つらいのは誰からも必要とされなくなるということなんだ。

実感でした。

穏やかで平らかな日常

もってないものを嘆くより
持っているものを大切にしようとよく聞きます。
私も日々をポジティブに生きようとしていますが、やっぱり老いの不安に気持ちがふさいだりを繰り返しています。

誰の世話にもならないようにしようと考えながら
孤独、と口にすると身が震える。

 独りでいるということは穏やかで平らかな気持ちが長く続くことなのだ。
 人に期待せず、従って惑わされず、自分の気持ちだけに向き合って過ぎていく日常。
 そういう日々を暮らすのは、思いの外、快適かもしれない。

孤独を楽しむ力
自分の気持ちに向き合う勇気と胆力。

そして穏やかで平らかな日常を手にしたいものだと思う。


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