おかん、他人に身をゆだねる~美容院にて

50代ポジティブライフ

美容院のシャンプー台に座りながら考えてた。
ここ2週間、歯科医院と眼科受診が重なっていた。
その合間に内科クリニックに血圧の薬を処方してもらいにいく。

一つ一つの予定を淡々とこなしながらつのってきた気持ちがある。

「いつも通り」と仕上げを伝えた美容院で以前に効果を説明されたであろうの薬剤をペタペタと頭に塗られ、
自分で染まり具合を確認することもなくシャンプー台に案内される。
歯科医院では大きく口を開ける以外は他人任せ。治療はもちろん汚れさえ落としてもらった。

眼科の治療では眼球に直接、針を刺して注射される重要な事態にも
恐怖と緊張で無心になろうと魂をとおくに追いやり、
目から下に掛けられたガーゼの下で口をポカンと開けながら(リラックスすると聞いたから)
私は何も出来ず、ただ身を委ねていた。

年々、信用できる事柄を判断出来るようになるからなのか
諦めと無力の自覚せいなのか
はたまた金銭的余裕のおかげ(余裕あるの?)か、
他人に身をゆだねる機会が増えているような気がする。

美容室の照明を落とした洗髪室、ほぼ水平に横たわったわたしは若干の自我がわいたのか
後頭部をシャンプーしようと頭を持ち上げる仕草を感じて自分でグイと頭を持ち上げた。

病院でもエステでも美容院でも適切な料金を支払って
自分で選択してお願いしているはずなのに
何度も「お願いします」「お願いします」と横たわっているうちに(どこでも横たわってたな)
無防備に身をゆだねてるような感覚におそわれて「大丈夫か、わたし」と思わず身を縮める。

考えてみれば私は介護士なのだから他人に身をゆだねられることが仕事だ。
食事も着替えも入浴も移動も・・・
そんな時、ゆだねる側の気持ちを考えたことがあったんだろうか
「ありがとう…」
と言う声をどう聞いていたんだろう。
「大丈夫ですよ~!」
と明るく答えればベストとしていた。
私が大丈夫なんて何の意味もないことなのに、

きっとこれから自分だって出来ないことは増えていくはず、
ちゃんと信頼できる相手を選択し
自分の思いをちゃんと伝えて
出来るだけ自分の力を加えよう。そんな事を考えてたら
「お疲れ様です~」ってシャンプーが終わった。

仕上げにやってきたオーナーがドライヤーをあてながら、
「新店舗、開店するんで大変なんですよ^^」
と話し始めた。
オーナーがお店にあんまり出なくなったら、次から誰にお願いしたらいいのぉ?」
「大丈夫です!一度は現場を退こうと考えたけど、やっぱり現場好きなんで出てます!」

おかんより5つ年下のオーナー曰く、
「僕より上のお客さんの面倒は、死ぬまでみますんで^^!」

なるほどな、頼もしい…信頼してお任せしますね。

元気が出た(笑)


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